地震保険について | マンション保険

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監修者:専務取締役 小林 誉
公開日:2021/12/01(最終更新日:2022/5/01)

─ 日本は地震大国。地震保険への加入は重要です!

地震保険は、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没または流失による建物の損害を補償します。

火災保険では、地震等を原因とする火災等による損害は補償されません。また、火災が地震等によって延焼・拡大した損害も火災保険では補償されません。このような損害を補償するには、地震保険が必要です。地震保険は火災保険にセットして加入します。また地震保険は、火災保険の満期時に限らず、保険期間内であればいつでも加入できます。

─ 地震保険の補償について

地震保険の保険金をお支払いするのは、以下のような場合となります。

  • ① 地震で火災が発生し、建物が焼けた
  • ② 地震で建物が倒壊した
  • ③ 地震を原因とする津波により建物が流された

一般的な火災を補償するのは火災保険ですが、地震による火災については補償の対象外となっています。また、マンション保険で補償されるのは、マンション共用部分のみです。

─ 地震保険の保険金支払いについて(建物の場合)

地震の損害認定の判断基準については、その損害の状況を、大半損・全損・小半損・一部損の4つに区分し、それぞれの損害割合を算出し、その総合値から判断します。
つまり、この4区分による判断で「補償額を支払う損害割合に達していない」と判断された場合、保険会社からの補償は受けられません。

 保険金が支払われるケース支払われる保険金の額
全損地震等により損害を受け、主要構造部(軸組、基礎、屋根、外壁等)の損害の額が、その建物の時価額の50%以上となった場合、または焼失もしくは流出した部分の床面積が、その建物の延べ床面積の70%以上となった場合

マンション共用部分の地震保険の保険金額×100%
(時価額が限度)

大半損地震等により損害を受け、主要構造部(軸組、基礎、外壁、屋根等)の損害の額が、その建物の時価額の40%以上50%未満となった場合、または焼失もしくは流出した部分の床面積が、その建物の延べ床面積の50%以上70%未満となった場合

マンション共用部分の地震保険の保険金額×60%
(時価額の60%が限度)

小半損地震等により損害を受け、主要構造部(軸組、基礎、外壁、屋根等)の損害の額が、その建物の時価額の20%以上40%未満となった場合、または焼失もしくは流出した部分の床面積が、その建物の延べ床面積の20%以上50%未満となった場合

マンション共用部分の地震保険の保険金額×30%
(時価額の30%が限度)

一部損主要構造部の損害額が、その建物の時価額の3%以上20%未満となった場合、または建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水を受け、損害が生じた場合で、全損・大半損・小半損・一部損に至らないときマンション共用部分の地震保険金額の5%
(時価額の5%が限度)

─ 72時間基準について

地震保険には、「72時間基準」というものが存在します。これは、地震発生後の3日間(72時間)のうちであれば、複数回地震が発生したとしても、1回の地震とみなすというものです。つまり、1回目の地震で軽度な被害があり、2回目の地震で全損状態となった場合は、全損として扱われ、1回目の軽度な被害は計上されないということです。

加えて、地震発生から10日が経過した後の損害については、地震による損害とみなされず、補償の対象とならないため、注意が必要です。

─ 地震保険の保険金額の設定と「地震危険等上乗せ特約」

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲での補償となります。
火災保険と比較すると少ない印象を持たれると思います。そこで、「地震危険等上乗せ特約」をセットすると、地震保険とあわせて最大で100%まで補償することが可能となります。

─ 地震保険の割引制度について

地震保険については、保険の対象である建物または保険の対象である家財を収容する建物が下記のいずれかに該当し、所定の確認資料が提出された場合、地震保険に割引が適用されます。

割引の種類割引の適用条件割引率
免震建築物割引住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく免震建築物である場合50%
耐震等級割引住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)または国土交通省の定める「耐震診断による耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)の評価指針」に基づく耐震等級を有している場合10%・30%・50%
耐震診断割引地方公共団体等による耐震診断または耐震改修の結果、改正建築基準法(1981年6月1日施行)における耐震基準を満たす場合10%
建築年割引1981年6月1日以降に新築された建物である場合10%
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